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容器包装リサイクル法「対象外」とは?具体例も解説

容器包装リサイクル法「対象外」とは?具体例も解説

容器包装リサイクル法「対象外」とは?具体例も解説

容器包装リサイクル法は、家庭から排出される容器包装廃棄物のリサイクルを促進する重要な法律です。しかし、すべての容器包装が対象となるわけではありません。法律の適用を受けない「対象外」の容器包装も多く存在し、事業者にとってはその判定が実務上の重要な課題となっています。本記事では、対象外となる容器包装の具体例から判定フローまで、実務で活用できる情報を体系的に解説します。

容器包装リサイクル法の「対象外」とは?基本のキホン

容器包装リサイクル法は、一般廃棄物の減量と資源の有効利用を目的に、特定事業者に容器包装のリサイクル義務を課す法律です。対象外の判定は、法の適用範囲を正確に理解することから始まります。

法の趣旨と対象範囲の概要

容器包装リサイクル法の対象は「特定容器包装」に限定されます。具体的には、家庭から排出される「商品の容器」及び「商品の包装」であって、商品と分離された場合に不要となるものが該当します。本稿では実務上よく問題となる4つのパターンに分類して解説します。

「特定容器包装」と「対象外」の定義

容器包装リサイクル法第2条第1項では、「容器包装」を「商品の容器及び包装であって、当該商品が費消され、又は当該商品と分離された場合に不要となるもの」と定義しています。さらに同条第4項で「特定容器包装」を「容器包装のうち、主として一般家庭において費消される商品に用いられるもの」と規定しています。この定義から外れるものが「対象外」となります。

主な「対象外」パターン4分類

容器包装リサイクル法の対象外となるパターンは、大きく4つに分類できます。それぞれの特徴と具体例を理解することで、実務での判定がスムーズになります。以下、事業系排出物、非商品容器包装、付属品・試供品、法定外プラスチックの順に解説します。

事業系排出物としての除外(工場・店舗廃棄)

事業活動に伴って排出される容器包装は、産業廃棄物または事業系一般廃棄物として処理されるため、容器包装リサイクル法の対象外となります。例えば、飲食店で使用された業務用調味料の容器、工場で原材料を入れていた容器、オフィスで消費された弁当容器などが該当します。これらは排出事業者責任のもとで適正処理される必要があり、家庭系の容器包装とは別の処理ルートをたどります。ただし、同じ商品でも家庭用として販売されたものは対象となるため、商品の流通経路と最終的な排出場所が判定の重要なポイントとなります。

家庭系でも「商品の容器包装」ではない例(クリーニング袋、封筒)

家庭から排出されても、商品の容器包装でないものは対象外です。ダイレクトメールの封筒、宅配便の伝票袋なども該当します(詳細はQ&A参照)。これらは「役務の提供」に伴うものと整理され、商品を保護・包装する機能とは異なると解釈されています。判定に迷った場合は、「中身が商品か、サービスか」という視点で考えると整理しやすくなります。

商品の一部とみなされる付属品とリサイクル義務対象の詰め替え容器

商品の一部とみなされる付属品としては、化粧品のコンパクトケースやCDケース、乾電池等の充電式電池ケースなどがあり、これらは商品の一部として扱われます。

一方、詰め替え用パウチ(詰め替え容器)はリサイクル義務対象です。詰め替え用パウチや詰め替え容器は、中身が商品であり、商品と分離後には不要になるものとして「特定容器包装」に含まれます。そのため再商品化義務の対象です。例:シャンプー詰め替え用パウチ、洗剤詰め替えパウチなど。

試供品容器の扱いについては、Q&A Q2で詳しく解説します。

法定外プラスチック容器包装(業界自主基準適用)

特定のプラスチック製容器包装で、業界団体の自主回収ルートが確立されているものは、実質的に法の対象外として扱われることがあります。発泡スチロール製の魚箱、農業用の育苗ポット、建材の梱包材などがこれに該当します。これらは業界団体等が自主回収の申請・認定(法第18条)を行うことで、再商品化義務の対象外として扱われる場合があります。ただし、認定を受けていない場合は原則として対象ですので、必ず認定状況を確認してください。ただし、これらの扱いは地域や業界によって異なるため、各業界団体のガイドラインや自治体の分別ルールを確認することが重要です。

(参照:容器包装リサイクル法とは|環境省

実例Q&A:これって本当に「対象外」?

実務では判断に迷うケースが多々あります。ここでは、よく問い合わせを受ける3つの事例について、判定ポイントと根拠を明確にしながら解説します。条文の解釈と実際の運用例を組み合わせて理解を深めましょう。

Q1. クリーニング袋は対象外?

A: クリーニングの仕上がり品にかけられるポリ袋は対象外です。クリーニングは「役務(サービス)」であり「商品」ではないと解釈されるためです。環境省の「容器包装リサイクル法に関するQ&A」でも、クリーニングの袋は「役務の提供に付随するもの」として明確に対象外と示されています。同様の理由で、レンタルビデオ店の保護カバーや、修理サービスで使用される梱包材も対象外となります。

Q2. 試供品の小容器は?

A: 試供品容器の扱いは、通常販売品との区別可能性により判断されます。試供品・見本用の専用容器が用いられているか、又は容器に「試供品」「見本」等の表示があり、通常販売品と明確に区分される場合に限り対象外となります。外見上、通常販売品と同一の容器・包装で無料配布される場合は、原則として「商品の容器包装」として再商品化義務の対象です。一方、「お試しセット」のように有償で販売される場合は、通常の商品として扱われ、その容器は対象となります。分別フローとしては、①入手経路の確認(購入/無料配布)→②有償の場合は通常の容器包装として分別→③無償の場合は自治体の指定する「その他プラスチック」等で排出、という流れになります。店頭での無料サンプリングと、通販の有料お試しセットでは扱いが異なる点に注意が必要です。

Q3. 緩衝材(エアキャップ)は?

A: 緩衝材の扱いは素材と使用目的によって変わります。プラスチック製のエアキャップ(通称プチプチ)や発泡スチロールの緩衝材は、商品を保護する「包装」として容器包装リサイクル法の対象となります。ただし、新聞紙や段ボールの切れ端を緩衝材として使用した場合は、それぞれ古紙として分別されます。また、家電製品などで使用される成型された発泡スチロール(商品にぴったりフィットする形状のもの)は、商品の一部として設計されている場合があり、メーカーによっては自主回収の対象となることもあります。素材識別マークの有無も判定の参考になりますが、最終的には排出時の自治体ルールに従うことが重要です。

(参照:容器包装に関する基本的考え方について|環境省

判定フローチャート/チェックリスト

容器包装リサイクル法の対象・対象外を判定する際は、体系的なアプローチが重要です。以下のフローチャートとチェックリストを活用することで、迷いなく正確な判定ができるようになります。

フロー図:ステップ1~4で迷わない!

容器包装リサイクル法対象判定のフローチャート

各ステップのポイント解説

上記4ステップを順番に確認し、「NO」となった時点で対象外と判定します。特に判断が難しいステップ3「分離後の必要性」では、CDケースのように繰り返し使用を前提とするものは「商品の一部」として除外される点にご注意ください。各ステップの詳細は以下の通りです。

ステップ1(排出元の確認)では、家庭から排出されるか事業活動から排出されるかを判定します。同じ商品でも、家庭用と業務用では扱いが異なります。オフィスで消費された家庭用サイズの商品も事業系廃棄物となる点に注意が必要です。

ステップ2(商品性の確認)では、中身が「商品」か「サービス」かを見極めます。物品の販売に伴うものは商品の容器包装ですが、クリーニングや宅配便などのサービスに付随するものは対象外です。ギフトラッピングは商品の包装として対象となります。

ステップ3(分離後の必要性)が最も判断が難しいポイントです。「分離後に不要になる」とは、商品を取り出した後にその容器・包装が本来の機能を失うことを意味します。中身を取り出しても繰り返し使用することを前提としているものは「商品の一部」として対象外となります。

ステップ4(自主回収の確認)では、業界団体による回収ルートの有無を確認します。特定の業界で独自のリサイクルシステムが確立されているものは、実質的に対象外として扱われることがあります。

まとめ:対象外判定で失敗しない3つのポイント

容器包装リサイクル法の対象外判定で重要なのは、①「家庭排出の商品容器包装で分離後不要になるもの」という法定定義を基準にすること、②自社事例を蓄積して判定を効率化すること、③月次での法改正チェックと社内共有を習慣化することです。この3点を押さえれば、迷いなく正確な判定ができ、コンプライアンスも維持できます。