PFAS汚染を避ける!安全なミネラルウォーターメーカーの選び方
PFAS汚染を避ける!安全なミネラルウォーターメーカーの選び方

近年、ミネラルウォーターの安全性について新たな懸念が浮上しています。特に注目されているのが「PFAS(有機フッ素化合物)」による水質汚染です。
この記事では、PFASとは何か、主要メーカーの安全対策、そして安心して飲めるミネラルウォーターの選び方について、最新の研究データと専門家の知見をもとに詳しく解説していきます。
PFASとは?ミネラルウォーターの安全性に与える影響を解説
私たちの生活に欠かせないミネラルウォーター。その安全性を脅かすPFASについて、基礎知識から影響まで徹底解説します。
PFASの基本情報と健康への影響
PFASは「Per- and Polyfluoroalkyl Substances(パーフルオロアルキル化合物及びポリフルオロアルキル化合物)」の略称で、1940年代から工業製品の製造に広く使用されてきた化学物質群です。耐熱性や撥水性に優れる一方で、環境中での分解が極めて遅く「永遠の化学物質」とも呼ばれています。
アメリカ環境保護庁(EPA)の研究によると、PFASへの長期曝露は肝臓機能の低下、甲状腺機能障害、免疫系への悪影響、さらには特定のがんリスクの上昇との関連が指摘されています。特に胎児や乳幼児への影響が懸念され、予防的な対策が世界的に求められています。
日本では、化審法によりPFOS、PFOA、PFHxSの3物質が第一種特定化学物質に指定されており、2024年7月には、化審法施行令の改正により、PFOAの分枝異性体およびPFOA関連物質も第一種特定化学物質に指定されました 。国際的には、ストックホルム条約でこれらの物質の製造・使用が原則禁止されています。
ミネラルウォーターにおけるPFAS汚染の現状
ミネラルウォーターへのPFAS混入は、主に工場排水や埋立地からの浸出水を通じて地下水源に達することで発生します。日本では2020年以降、水道水のPFAS監視が強化され、暫定目標値として「PFOS と PFOA の合計で50ng/L以下」が設定されています。
一方、ミネラルウォーターについては、従来は食品衛生法に基づく規格基準に具体的な数値基準は含まれていませんでしたが、2024年12月に環境省の検討会でミネラルウォーターの基準について議論され、2025年6月に消費者庁が水道水と同様の基準(PFOS・PFOAの合計50ng/L以下)を設定しました。2026年4月からの施行が予定されています。各メーカーは既に自主的な検査と情報開示を進めています。
欧米では既に厳格な基準が導入されており、特にEUでは2020年に飲料水指令を改正し、PFASの総量規制を強化しています。さらに、2025年1月には包装および包装廃棄物に関する規則(PPWR)が公布され、2026年8月から食品包装材におけるPFASの使用が制限されます 。
主要メーカーの安全性:PFAS検査結果で信頼できるブランドを比較
ミネラルウォーターの主要メーカーは、独自の品質管理体制を構築し、PFAS対策に取り組んでいます。各社の取り組みと検査結果を詳しく見ていきましょう。
主要メーカーのPFAS検査体制と結果
日本の主要なミネラルウォーターメーカーは、独自の厳格な検査体制を確立し、水の安全性確保に取り組んでいます。
いろはす

コカ・コーラ社の「いろはす」は、国内7カ所の採水地で厳格な水質管理を実施しています。自社研究所による定期的なPFAS検査に加え、第三者機関による検証も実施。
定期的なPFAS検査の結果、全採水地でPFAS検出量が定量下限値(0.1ng/L)以下を維持しており、安全性の高さが確認されています(検査は継続実施中)。
(参照:コカ・コーラ い・ろ・は・す天然水ラベルレス 560ml ×24本|Amazon)
天然水

サントリー天然水では、年1回の自社分析を実施しています。
特筆すべきは、日本の水道水の水質管理目標値(PFOA、PFOSの合算50ng/L)だけでなく、米国EPAが2024年4月に設定した厳格な基準値(PFOA、PFOSそれぞれ4ng/L)も下回っていることが確認されており、国際的な安全基準にも適合していることが示されています。
(参照:サントリー 天然水 ラベルレス ナチュラルミネラルウォーター 550ml×24本|Amazon)
キリン

キリンビバレッジは、ミネラルウォーター製造工場で使用する水について定期的にPFOS、PFOAの検査を実施しています。水道法で定められた水質管理目標設定項目の暫定目標値(PFOSとPFOAの合計が50ng/L)以下であることを確認しています。
さらに、原材料から製造・流通・販売にいたる包括的な品質保証体制の強化に取り組んでおり、原材料や水への影響が懸念される場合は、適切な対応を行う姿勢を示しています。
(参照:キリンビバレッジ やわらか天然水 310ml 30本 国産 ミネラルウォーター ペットボトル 軟水|Amazon)
アサヒ

アサヒ飲料は、「アサヒ おいしい水 天然水」ブランドの全商品において、外部専門機関による定期的なPFAS検査を実施しています。
特に注目すべきは、水道法の水質管理目標設定項目の暫定目標値(PFOS・PFOAの和が50ng/L以下)の1/10以下という、極めて厳格な自主基準を達成していることです。
(参照:アサヒ飲料 おいしい水 六甲 600ml×24本|Amazon)
ハバリーズ

日本の紙パック水メーカーであるハバリーズは、全ての水源地においてPFAS値が検出下限値未満であることを確認しています。徹底した水質管理と検査体制により、高い安全性を維持しています。
(参照:ハバリーズ 紙パック 水 天然水 330mL×12本|Amazon)
信頼できるミネラルウォーターを選ぶポイント
メーカー選びの重要なポイントは、水質検査の頻度と透明性です。定期的な検査実施と結果の公開を行っているメーカーは、安全性への意識が高いと評価できます。また、第三者機関による検証を受けているかどうかも重要な判断基準となります。国際的な品質認証(ISO22000やFSSC22000など)の取得状況も、製品の信頼性を示す指標として参考になります。
ウェブサイトやお客様相談窓口での情報開示の充実度も、メーカーの安全性への姿勢を反映しています。
PFASを避ける!安全なミネラルウォーターの選び方ガイド
安全なミネラルウォーターを選ぶためには、製品の特徴や水源、品質管理体制などを総合的に判断する必要があります。具体的な選び方のポイントを解説します。
PFASフリーのミネラルウォーターを選ぶためのチェックリスト
水源の安全性は、ミネラルウォーターの品質を左右する最も重要な要素です。製品選びの際は、まず水源地の環境について確認しましょう。地下水を水源とする場合、採水深度が深いほど地表からの汚染リスクが低くなります。メーカーのウェブサイトや製品パッケージに記載されている水源情報を確認し、深層地下水や保護された水源地のものを選択することをお勧めします。
また、定期的な水質検査の実施状況も重要なチェックポイントです。特に、第三者機関による検査結果の公開や、国際的な品質管理認証の取得は、製品の信頼性を示す重要な指標となります。水質検査報告書を確認する際は、PFOS・PFOAの検出値や検査頻度、検査機関の信頼性などに注目しましょう。
ミネラルウォーター以外の安全な飲料水の選択肢
安全な飲料水を確保する方法は、ミネラルウォーターの購入だけではありません。近年、高性能な浄水器やウォーターサーバーの選択肢も増えています。最新の活性炭フィルターやRO(逆浸透膜)システムを採用した浄水器は、PFASの除去にも効果を発揮します。設置型の浄水器を選ぶ際は、フィルターの交換頻度や維持費用も考慮に入れましょう。
ウォーターサーバーについては、水源の安全性に加えて、定期的なメンテナンスサービスの内容も重要な選択基準となります。天然水を使用したサーバーの場合、採水地の環境や水質検査体制をミネラルウォーターと同様にチェックする必要があります。また、浄水型のサーバーであれば、使用されているフィルター技術とその性能について確認することをお勧めします。
まとめ:安全なミネラルウォーターを選び、健康リスクを回避しよう
PFASは環境中での分解が極めて遅く、健康への悪影響が懸念される化学物質です。しかし、日本の主要なミネラルウォーターメーカーは、水道水の基準値よりも厳格な自主基準を設けて品質管理を行っています。安全な製品を選ぶためには、水源地の環境、検査体制、情報開示の状況を確認することが重要です。
また、高性能な浄水器やウォーターサーバーなど、複数の選択肢を組み合わせることで、より安全で持続可能な飲料水の確保が可能となります。定期的に最新情報をチェックし、自身のライフスタイルに合った選択を行うことをお勧めします。