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紙パック利用で注目されるスペインのミネラルウォーター事情

紙パック利用で注目されるスペインのミネラルウォーター事情

近年、環境への配慮から従来のペットボトルに代わる容器として、紙パックを採用するミネラルウォーターブランドが増加しています。特にスペインでは、複数の企業が紙パック入りミネラルウォーターを展開し、環境負荷低減と品質保持の両立を実現しています。

本記事では、スペインにおける紙パックミネラルウォーターの現状と、その革新的な取り組みについて詳しく解説します。

なぜスペインで紙パックミネラルウォーターが注目されているのか?

スペインでは環境保護への意識の高まりと、EUの環境規制強化を背景に、サステナブルな容器包装へのシフトが加速しています。紙パック入りミネラルウォーターは、その取り組みの最前線として注目を集めています。

紙パックのメリットと課題

紙パックは、製造時のCO2排出量がペットボトルと比較して約60%削減できる環境負荷の低い容器です。また、再生可能な木材を原料としているため、持続可能性が高いことも特徴です。輸送効率も良く、平らな形状を活かして効率的な積載が可能です。

一方で、防水加工に使用されるポリエチレンフィルムの分離が必要なことや、耐久性がペットボトルよりも低いといった課題もあります。

スペイン市場での受容性

スペインの消費者は環境意識が高く、EUの中でも特に環境配慮型製品への関心が強い傾向にあります。2020年以降、紙パック入りミネラルウォーターの市場シェアは年間15%以上の成長を続けており、特に若い世代を中心に支持を集めています。

小売店でも環境配慮型商品コーナーの設置が進み、紙パック入り商品の露出が増加しています。

紙パックと環境への影響

紙パックの環境負荷は、原材料調達から廃棄までのライフサイクル全体で評価する必要があります。スペインの研究機関の調査によると、紙パックはペットボトルと比較して、海洋プラスチック問題への影響が少なく、土壌への還元も容易です。

また、リサイクル時のエネルギー消費も少ないため、循環型社会の実現に貢献できる容器として評価されています。

スペインの水への取り組みと環境への配慮

スペインでは国を挙げて水資源の保護と持続可能な利用に取り組んでいます。特に飲料水分野では、環境負荷の低減を目指した包括的な施策が展開されており、紙パックの採用もその一環として推進されています。

スペインの水源保護政策

スペイン政府は2020年以降、「水源保護戦略2030」を策定し、水源地の生態系保全と持続可能な水資源管理を推進しています。この政策には、ミネラルウォーター採水地の環境アセスメント強化や、容器包装による環境負荷低減目標が含まれています。

特に、地下水脈を持つピレネー山脈やカンタブリア山脈では、厳格な環境基準のもとで採水が管理されており、環境に配慮した容器選択が求められています。

ペットボトルからの移行の背景

スペインでは年間約50億本のペットボトル入りミネラルウォーターが消費されていましたが、2019年のEUプラスチック規制強化を契機に、大手飲料メーカーの多くが代替容器の検討を開始しました。

紙パックへの移行は、EU指令で定められた2030年までのリサイクル率目標90%達成に向けた重要な施策として位置づけられています。また、観光地でのプラスチックごみ削減要請も、この移行を後押ししています。

環境に優しい企業としての評価

紙パック入りミネラルウォーターを展開する企業は、スペイン環境省による「サステナブル企業認証」の取得が進んでいます。

この認証は、製品のライフサイクル全体での環境負荷を評価するもので、容器包装の選択も重要な評価項目となっています。認証取得企業は政府調達での優遇や、環境配慮型製品としての消費者認知向上といったメリットを享受しています。

スペインにおける紙パックミネラルウォーターの具体的事例

スペインでは複数の企業が革新的な紙パック入りミネラルウォーターを展開し、それぞれが独自の環境配慮型戦略を実践しています。特に2019年以降、新規参入ブランドが相次ぎ、市場規模は年々拡大傾向にあります。以下では、環境配慮と品質管理の両面で高い評価を受けている代表的なブランドの取り組みを紹介します。

Only Water(オンリー・ウォーター)

2016年に設立された先駆的ブランドで、100%リサイクル可能な紙パックを採用しています。パッケージにはFSC認証を取得した原材料を使用し、キャップ部分もサトウキビ由来のバイオプラスチックを採用。独自の浄水システムと組み合わせることで、採水から包装までの一貫した環境負荷低減を実現しています。年間販売量は約2,000万リットルに達し、スペイン国内の紙パックウォーター市場でトップシェアを誇ります。

同社は2023年から学校給食向けの小容量パックの展開も開始し、教育現場での環境教育にも貢献。また、オンラインでの直販モデルを確立し、配送時のCO2削減にも取り組んでいます。

(参照:Only Water

Agua en Caja Mejor

「箱の中の良い水」という意味を持つこのブランドは、デザイン性の高い紙パッケージで注目を集めています。容器は75%以上が再生可能な素材で構成され、印刷にも植物性インクを使用。特筆すべきは、紙パックの内側に使用される保護フィルムを最小限に抑える独自技術を開発したことです。この技術により、リサイクル時の分離が容易になり、より環境負荷の少ない製品として評価されています。

同社は地域の水源保護活動にも積極的で、売上の3%を環境保護団体に寄付する取り組みも行っています。また、スペイン国内の主要ホテルチェーンとの提携により、観光業界での脱プラスチック化にも貢献しています。

(参照:Agua en Caja Mejor

Natur All

カタルーニャ地方発のエコフレンドリーブランドとして急成長を遂げるNatur Allは、地域の伝統的な水源管理と最新の環境技術を融合させた事業展開を行っています。

紙パックは100%リサイクル可能で、パッケージには地域の水源保護活動とその重要性を伝えるメッセージを印刷。独自の品質管理システム「EcoTrust」を導入し、採水から包装、配送まで全工程での環境負荷を可視化しています。特に、カタルーニャ工科大学との産学連携プログラムでは、年間120万リットル以上の供給実績を持ち、環境配慮型包装の研究開発拠点としても注目されています。

さらに、2022年からはスマートシティプロジェクトの一環として、IoT搭載の環境配慮型自動販売機の展開も開始。「Think Local, Act Global」の理念のもと、地域に根ざした環境保護活動とグローバルな環境課題への取り組みを両立させた革新的なビジネスモデルを確立しています。売上の10%は地域の水源保護活動に還元され、これまでに30以上の保護プロジェクトを支援してきました。

(参照:Natur All

Pozos sin Fronteras(ポゾス・シン・フロンテラス)

非営利組織から発展したミネラルウォーターブランドとして注目を集めるPozos sin Fronterasは、アフリカでの井戸建設支援と連携した環境配慮型の事業展開を行っています。紙パックは100%リサイクル可能で、パッケージには水資源の公平な分配の重要性を訴えるメッセージを印刷。

スペイン国内の大学や公共施設での導入を積極的に進め、グローバルな水問題の啓発活動の一環としても活用されています。特に、バルセロナ大学との協力による環境教育プログラムでは、年間150万リットル以上の供給実績があります。

さらに、2022年からは企業のオフィスビルや商業施設との協力で、給水ステーションネットワークの構築も開始。「Water for All」をスローガンに、環境保護と社会貢献を組み合わせた新しいビジネスモデルの確立に成功しています。売上の15%は直接的に井戸建設プロジェクトに投資され、これまでに50以上の井戸建設を実現してきました。

(参照:Pozos sin Fronteras

Solán de Cabras(ソラン・デ・カブラス)

スペインの老舗ミネラルウォーターブランドであるSolán de Cabrasは、2021年から紙パック製品のテスト販売を開始しました。同社の特徴は、伝統的なガラスボトルのイメージを損なわないよう、紙パックにもプレミアム感のあるデザインを採用していることです。また、紙パック製品専用の製造ラインを新設し、品質管理と環境負荷低減の両立を図っています。

同社は長年の水源管理ノウハウを活かし、採水地周辺の生態系保護にも力を入れており、環境保護と製品開発を両立させる取り組みが高く評価されています。2023年からは、紙パック製品の製造工程で使用する電力を100%再生可能エネルギーに切り替える取り組みも開始しました。

(参照:La moda del agua envasada en cartón de la que Solán de Cabras fue pionera|Radio Serranía

紙パック水の普及に向けた課題と改善の可能性

環境負荷低減という大きな利点を持つ紙パック入りミネラルウォーターですが、普及に向けてはいくつかの課題も存在します。これらの課題に対する解決策の模索が進められています。

輸送、リサイクル、耐久性における課題

紙パックの主な課題として、長距離輸送時の耐久性や保管時の品質保持があります。特に夏季の高温環境下での品質劣化リスクへの対応が求められています。また、紙とポリエチレンフィルムの分離技術の向上も課題となっています。

これらの課題に対し、素材メーカーと飲料メーカーが共同で新素材開発を進めており、バイオマス由来の耐水コーティング材やより分離しやすい接着技術の実用化が進められています。

リサイクルシステムの拡充と普及への取り組み

スペインでは紙パック専用のリサイクルボックスの設置が進められていますが、回収率は現状70%程度にとどまっています。この課題に対し、AIを活用した自動回収機の導入や、消費者へのインセンティブ付与など、様々な施策が展開されています。

また、リサイクル工場の処理能力増強も計画されており、2025年までに回収率85%を目指す目標が掲げられています。

日本市場での可能性と導入メリット

日本市場における紙パック入りミネラルウォーターの可能性は、環境意識の高まりとともに拡大しています。スペインの成功事例は、日本市場への展開においても重要な示唆を提供しています。

日本でのサステナブル飲料市場の成長と紙パックの需要

日本の飲料市場では、環境配慮型商品への関心が年々高まっています。特に20-30代の消費者層では、環境負荷の少ない容器を選択する傾向が強く、紙パック入りミネラルウォーターの潜在需要は高いと考えられます。

実際に、一部のメーカーによる試験販売では、想定を上回る反応が得られており、市場拡大の可能性が示唆されています。

エコ意識向上のための教育やマーケティング施策

日本市場での紙パック入りミネラルウォーターの普及には、環境意識の啓発が重要です。スペインの事例を参考に、学校教育との連携や、SNSを活用した環境キャンペーンの展開が効果的とされています。

また、コンビニエンスストアやスーパーマーケットでの専用陳列スペースの確保、環境配慮型商品としての訴求強化など、小売業との協力による普及促進策も検討されています。

紙パック入りミネラルウォーターの未来

環境問題への関心が世界的に高まる中、紙パック入りミネラルウォーターは持続可能な社会の実現に向けた重要な選択肢として注目されています。技術革新と消費者意識の変化が、さらなる普及を後押ししています。

SDGs目標達成に向けた製品選びの重要性

紙パック入りミネラルウォーターの選択は、SDGs目標12「つくる責任 つかう責任」や目標14「海の豊かさを守ろう」の達成に直接的に貢献します。スペインでは、政府や企業が連携してSDGs達成に向けた取り組みを進めており、2025年までに使い捨てプラスチック容器の使用を25%削減する目標を掲げています。

この目標達成において、紙パック入りミネラルウォーターの普及は重要な役割を果たすことが期待されています。

企業と消費者が共に推進する持続可能な社会の実現

紙パック入りミネラルウォーターの普及には、企業の技術革新と消費者の意識改革が不可欠です。スペインでは、企業がより環境負荷の少ない製品開発を進める一方で、消費者も環境に配慮した商品選択を積極的に行うという好循環が生まれています。

この動きは、持続可能な社会の実現に向けた重要なモデルケースとして、世界的に注目されています。

まとめ

スペインにおける紙パック入りミネラルウォーターの普及は、環境配慮型商品の成功事例として大きな示唆を与えています。技術的な課題は残るものの、環境負荷低減への貢献や消費者からの支持は明確であり、今後さらなる成長が期待されます。

特に日本市場においては、環境意識の高まりとともに需要の拡大が見込まれ、スペインの事例を参考にしながら、市場特性に応じた展開が進められることが予想されます。

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ハバリーズは環境に配慮した紙パックを使ったミネラルウォーターを販売しています。
紙パック容器は、持続可能な森林管理によって得られる木材パルプを主原料として使用しています。FSC認証を受けた原材料の採用により、責任ある森林管理を支援し、生物多様性の保全にも貢献しています。使用した紙パックはトイレットペーパーへとリサイクルすることができ、手軽にサーキュラーエコノミーに取り組むことができます。
ハバリーズの取り組みはこちらでご紹介しています。ぜひご覧ください。

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