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【SDGs】ホテル業界における取り組みとは?メリット・事例を紹介

SDGs

【SDGs】ホテル業界における取り組みとは?メリット・事例を紹介

2023年コロナが収束した今、世界中のホテル業界ではインバウンドも意識したサステナビリティへの取り組みが加速しています。
2022年4月のプラスチック資源循環法の施行をはじめとするプラスチック製品の削減はもちろん、環境配慮を中心としたSDGsへの貢献は持続可能な観光(サステナブルツーリズム)とあわせて推進されています。
また顧客獲得の観点からもプロモーションやPRの面において、お客様への訴求が高いサステナビリティアクションの取り組みが注目されています。

〈目次〉
・SDGsとは
・ホテル業界におけるSDGsとは
・ホテル業界がSDGsに取り組むメリット
・ホテル業界のSDGsへの取り組み事例
・まとめ

◆SDGsとは

SDGs(Sustainable Development Goals:持続可能な開発目標)は、「誰一人取り残さない(leave no one behind)」持続可能でよりよい社会の実現を目指す世界共通の目標です。

2015年の国連サミットにおいて全ての加盟国が合意した「持続可能な開発のための2030アジェンダ」の中で掲げられました。

2030 年を達成年限とし、17のゴールと169のターゲットから構成されています。

SDGsバッジも着用する人が増え、学生たちも義務教育のなかで当然のように学ぶ時代となり、現在は多くのホテルが企業責任として取り組んでいます。

SDGs「持続可能である」ことが重要であり、今の社会から本質的な変容に向けて個人・企業・行政が同じ方向を目指しています。

SDGs

◆ホテル業界におけるSDGsとは

SDGsのなかでも特にCO2削減やプラスチック削減をはじめとするカーボンニュートラル(脱炭素)に向けての動きは世界中で加速しており、企業は気候変動に関する情報開示と削減対策が求められています。2023年3月以降、上場企業はサステナビリティ情報の開示が義務付けられています。

一方、国内のホテル業界を含む観光産業におけるSDGsへの取り組みは他業種と比べて低いという現状があります。(JTB総合研究所2021年8月調査)

外資系大手ホテルグループを中心に気候変動への取り組みについて温室ガス削減量、エネルギー効率、廃棄物の削減リサイクル循環など定量的な数字を持ってレポートする動きが活発になってきています。

・ホテル業界でもSDGsへの取り組みが求められている

現在、日本国内におけるホテル業界全体の動きや目指すべき方向とは何かについて注目してみましょう。

日本政府観光局(JNTO)では、2021年6月に「SDGsへの貢献と持続可能な観光(サステナブル・ツーリズム)の推進に係る取組方針」を策定し発表しました。

近年、このJNTOのようにサステナブル・ツーリズムという概念が大きな広がりを見せています。

国連世界観光機関(UNWTO)によると、サステナブル・ツーリズムとは「訪問客、産業、環境、受け入れ地域の需要に適合しつつ、現在と未来の環境、社会文化、経済への影響に十分配慮した観光」と定義されます。

日本政府観光局(JNTO)が考える持続可能な観光(サステナブル・ツーリズム)において、主に地球環境保全が掲げられ、具体的な取組事例としてプラスチック削減が挙げられています。

このように国際的にはもちろん、日本国内においても持続可能な形でホテル業界のSDGsへの取組が求められています。

JNTO 日本政府観光局
UNWTO

・ホテル業界が取り組みやすいSDGsのゴール

SDGsのゴールにおいて、国連世界観光機関(UNWTO)では 経済成長と雇用に関する「目標8」、消費と生産に関する「目標12」、海洋資源に 関する「目標 14」の3つの目標において、観光の役割が明記されたターゲットが設定されています。ただしUNWTO は、観光はすべての目標に対して直接的または間接的に貢献する力があり、重要な役割を担っていると宣言しています。

まずは取り組みやすいSDGsのゴール8・12・14に焦点をあてて見てみましょう。

包摂的かつ持続可能な経済成長及びすべての人々の完全かつ生産的な雇用と働きがいのある人間らしい雇用(ディーセント・ワーク)を促進する

現在、国内はあらゆる業界で人手不足の対策が喫緊の課題となっていますが、とりわけホテル業界は深刻で旅館・ホテルの人材不足割合は6ヶ月連続で業種別トップになっています。(2023年4月帝国データバンク調べ「人手不足に対する企業の動向調査」より)

現状課題のなかで、ディーセントワーク(働きがいがあり、十分な賃金収入が得られ、あらゆる権利が守られる)が求められています。ディーセントワークを実現するためには、以下のポイントを意識してみましょう。

〈具体例〉
✔ 結婚・出産を経ても働き続けられる職場環境作り
✔ 管理職を目指す女性を応援する制度を設立・実行
✔ 海外人材が日本で活躍するサポート
✔ 男性の産休取得を促進
✔ キャリアパスに応じた研修制度
✔ 従業員の健康保持・増進

持続可能な消費と生産パターンを確保する

目標12において、持続可能な消費と生産パターンを確保することがテーマとなっており、消費全般に関わる内容の他、代表的な分野として水、エネルギー、食料が挙げられます。

ホテル業界において、象徴的な消費アイテムとして客室内に設置される無料のミネラルウォーター(コンプレメンタリーウォーター)が注目されています。

ホテルによっては年間、数十万本、数百万本の単位でペットボトル水が消費されており、CO2に換算すると何トンレベルでの環境負荷をかけており、紙をはじめとする再生可能素材への代替が見直されています。

また、厨房やキッチンで作られた大量の食事を毎日提供していますが、同時に消費されない食糧については場合によっては大量に廃棄されています。

国連の報告書(2018年12月「SDGs-事実と数字」によると、毎年、生産される食料全体の3分の1に相当する13億トン、価値にしておよそ1兆ドルの食料が、消費者や小売業者のゴミ箱で腐ったり、劣悪な輸送・収穫実践によって傷んだりしています。水、エネルギー、食料を無駄にしないためには、以下のような取り組みが出来ます。

〈具体例〉
✔ ペットボトル水から紙容器に切り替え
✔ 環境に配慮したノベルティ制作
✔ バイオ生ゴミ処理機で生ゴミを堆肥化
✔ 客室ボトルアメニティやスキンケアアイテムの見直し
✔ 地産地消にこだわった食材調達

海洋と海洋資源を持続可能な開発に向けて保全し、持続可能な形で利用する

世界中で気候変動問題と同時に海洋汚染の課題が深刻化しています。
国連の報告書(2018年12月「SDGs-事実と数字」によると、プラスチック汚染が海洋を窒息させており、2021年には1700万トン超のプラスチックが海洋に流れ込み、2040年までには2~3倍に到達する見通しとされています。年々、プラスチックごみは海洋環境にとって大きな脅威となっています。
また、海洋は人間が排出する二酸化炭素の約30%を吸収し、地球温暖化の影響を緩和しているなど食糧のみならず私たちに多くの恩恵をもたらしています。我々に恩恵をもたらす海洋を持続可能な開発に向けて保全するためには、以下のような施策を行うことが可能です。

〈具体例〉
✔ 脱プラスチックで他の代替に素材切り替え
✔ 連泊時のエコ清掃
✔ アメニティの選択制度
✔ サステナブルシーフードの提供

◆ホテル業界がSDGsに取り組むメリット

世界大手のホテル予約サイトにおいて、検索カテゴリーやアンケート評価項目に「サステナビリティ」が追加され、お客様視点でホテル・宿泊先を選択する際にSDGsや環境配慮への取り組みは比較検討される重要な要素の一つになっています。
同時に、ホテル業界においても企業責任として各ステークホルダー(顧客、株主、取引先、投資家、労働者など)に定量的かつ具体的にSDGsへの取り組みを示すことで企業の信頼性と評判を高めることに繋がります。

・集客につながる

サステナブルを意識した旅行や宿泊施設の需要が増加しており、SDGsに取り組むホテルは環境配慮や社会的責任を重要視する顧客層に効果的に訴求できます。集客の獲得が期待できます。

・優秀な人材が集まる

人材不足が深刻なホテル業界ですが、人材確保の観点でもSDG8の「働きがい」やSDG4「質の高い教育」、SDG9「イノベーション基盤の構築」、SDG17「パートナーシップの推進」を推進することでホテル自体の発展・成長にも貢献できます。

・企業イメージが向上する

環境配慮のほかに地域コミュニティへの支援や雇用機会の提供、公正な労働条件の確保など直接的に社会的貢献ができます。これらは企業のCSR(社会的責任)の一環として評価され、ポジティプなイメージ向上に貢献します。

・新たなビジネス機会

SDGsへの取り組みは新たな市場創出にもつながる場合があります。エコフレンドリーなサービスや商品の提供は持続可能な開発目標と一致したビジネスモデルとして成長を加速させます。

◆ホテル業界のSDGsへの取り組み事例

国内のホテル業界を含む観光産業におけるSDGsへの取り組みは他業種と比べて低いという現状がある(JTB総合研究所2021年8月調査)といはいえ、多くのホテルや宿泊施設が積極的にSDGsに取り組んでいます。
国内ホテルの事例に注目してみましょう。

・ホテルグランヴィア京都

ホテルグランヴィア京都ではSDGsの取り組みの一つとして地域との共生を推進しています。京都三代祭の「葵祭」で使用される「フタバアオイ」の里親制度へ参加し、環境保全や文化発展に貢献しています。国内外から京都へ訪れるホテルの利用者に京都固有の生態系(生物多様性)と伝統文化を発信し、地域に密着したホテル運営を行っています。

ホテルグランヴィア京都

・ホテル日航大阪

ホテル日航大阪は、館内照明のLED化に取り組んでいます。地下駐車場およびオフィス、バックスペースの全域でLED化が実施されており、客室や厨房においても60%以上の照明において LED化が行われました。この取り組みによってホテル日航大阪は、経済産業省の省エネ法に基づいた評価制度によってSクラス(優良事業者)を取得しています。他にもゴミの分別と資源化、ペーパーレスなど環境へ配慮した取り組みを多数行っているホテルです。

ホテル日航大阪

・ホテルニューオータニ東京

ホテルニューオータニ東京では、フードロス削減を実現する「コンポストプラント」を20年以上前に導入し、毎日出る約5トンの生ごみを有機肥料へと変えています。その堆肥は契約農家が買い取り、育った野菜は従業員食堂や一部のレストランで提供されるほか、日本庭園やガーデンを整備する肥料としても再利用しています。

ホテルニューオータニ東京

・星野リゾート

星野リゾートは開業当初より自家水力発電によって電気を作り出してきた実績があり、直近4年間の年間平均発電量は76万kWhとなっています。また「EIMY」(Energy In My Yard)という自分たちが使うエネルギーは可能な限り自分たちの自然エネルギーでまかなおうとする考え方を導入し、水力発電のみならず、地質特性を活かした地熱利用システムも導入しています。

星野リゾート

・パークホテル東京

パークホテル東京ではアートを通じた共通価値の創造を行っています。障がい者アーティストの活動の場の創出や自立支援を積極的に行っており、年間を通しての作品展示が開催されています。また、展示作品は購入することができ、展示会場には募金箱が設置されています。

パークホテル東京

・スーパーホテル

宿泊自体がCO2削減に貢献できる「ECO泊」を導入しています。「ECO泊」は、宿泊時に発生するCO2排出量の100%を宿泊者に代わり、スーパーホテルがカーボン・オフセットするという仕組みです。

スーパーホテル

◆SDGsの取り組みを考えるホテルをハバリーズがサポート

ホテル業界はSDGs、特に二酸化炭素排出削減やごみ削減、そしてプラスチック削減は急務の課題として取り組んでいます。これら全ての課題解決に貢献するうえに、お客様へのアピール、現場で働く清掃作業の負担軽減、株主や投資家へ訴求効果が高い数値化など合わせて展開しています。

・脱プラスチックでCO2削減

ほとんどのホテルや宿泊施設には客室に設置する無料のミネラルウォーター(コンプレメンタリーウォーター)が用意されています。ホテルによっては数十万本のペットボトルごみが排出され、上記のように気候変動や海洋保全の観点から喫緊の課題と言えます。
ハバリーズの紙パックはカーボンフットプリントが通常のペットボトルより46%以上、アルミ缶よりも59%以上低いことが証明されています。(LCA評価)

脱プラスチックでCO2削減比較

・ごみ量の大幅削減と軽量化

ホテルの清掃回収の現場ではより負担が少なく効率的な動きが求められる中で、ペットボトルやアルミ缶はバックヤードで毎日大量のゴミが排出されます。
紙の減容率は78%以上でペットボトルやアルミ缶、瓶に比べて大幅なごみ量削減に繋がります。
また女性でも運搬できる軽量ケースサイズ(330mL12本入/1000mL6本入)であるため、現場作業負担の軽減にも繋がります。

紙パック処理
紙パック処理

※紙は軽いうえに平たく小さくなります

・「紙から紙への再生」でリサイクル循環を見える化

ホテル館内、および客室内でサーキュラーエコノミーを実現し「紙から紙へのリサイクル循環」を可視化することができます。
ハバリーズ330mL×5本分=1ロールにゼロエミッション工場で完全リサイクルされ、その再生トイレットペーパーもホテルに導入するリサイクル循環の見える化を行っています。
これによってお客様に対してカーボンニュートラルや脱プラのみならず、サーキュラーエコノミーへの貢献もわかりやすく訴求することができます。

「紙から紙への再生」でリサイクル循環を見える化

・CO2削減量を算定レポートで見える化

これまでペットボトルのミネラルウォーターを導入していたホテルがハバリーズに切り替えたことで年間、何トンのCO2削減に取り組むことができたのかを弊社よりレポートさせて頂きます。
具体的に削減したCO2の数値を可視化することで、お客様のみならず株主や投資家への各ステークホルダーへの説明責任を果たすことができます。
さらに働く人々に対しても数値化によってマインドセットを促進させ、環境配慮への啓蒙に繋がります。

CO2削減量を算定レポートで見える化

◆まとめ

持続可能な世界を実現する動きは、世界のトレンドでもありビジネスの観点からも加速しています。ホテルのブランドイメージを支える要素としてSDGsへの取り組みは重要な要素の一つになっています。
その中で、宿泊されるお客様がホテルの中で最も身近で目に留まりやすいアイテムは客室に置かれているミネラルウォーターです。
ホテル全体で大幅なCO2削減と参加型SDGアイテムとして顧客体験向上に貢献できるハバリーズ紙パックナチュラルウォーターは様々なホテルや宿泊施設への導入が広がっています。