COP28:気候変動対策における国際協力の現状と課題
COP28:気候変動対策における国際協力の現状と課題
<目次>
・COP28とは?
・国際協力の現状
・課題
・途上国問題
・関連リンク
◆COP28とは?
COP28は、正式名称を「第28回気候変動枠組条約締約国会議」といい、2023年11月30日から12月12日までの日程でアラブ首長国連邦(UAE)のドバイで開催され、約190カ国が参加しました。
主な議題
- パリ協定の強化:2030年までの温室効果ガス排出量削減目標の引き上げ、2050年までのカーボンニュートラル目標の再確認
- 途上国への支援強化:資金支援の増額、適応策支援の強化
- 損失と損害:途上国への損失と損害に対する資金メカニズムの設立
◆国際協力の現状
・パリ協定の強化
COP28では、パリ協定の強化に向け、2030年までの温室効果ガス排出量削減目標を、前回のCOP27で合意された目標よりも高い目標に引き上げることを目指すことが合意されました。しかし、具体的な削減目標については、各国が今後策定する必要があるため、課題が残されています。
・途上国への支援強化
COP28では、途上国への支援強化に向け、2025年までに年間1000億ドルに倍増することを目指すことが合意されました。これは、途上国が気候変動対策を実行するために必要な資金を支援することを目的としたものです。しかし、具体的な資金調達方法については、今後議論していく必要があるため、課題が残されています。
・損失と損害
COP28では、途上国への損失と損害に対する資金メカニズムの設立に合意されました。これは、気候変動の影響によってすでに損失と損害を被っている途上国への支援を行うためのものです。しかし、具体的な資金調達方法や、資金の分配方法については、今後議論していく必要があるため、課題が残されています。
・国際協力の現状
COP28における合意は、気候変動対策における国際協力の進展を示すものとして評価できます。しかし、課題も多く残されており、今後の各国による具体的な行動が求められています。
◆課題
・具体的な削減目標の設定
COP28では、2030年までの温室効果ガス排出量削減目標を、前回のCOP27で合意された目標よりも高い目標に引き上げることを目指したが、具体的な削減目標については、各国が今後策定する必要があります。
・資金調達
COP28では、途上国への資金支援を、2025年までに年間1000億ドルに倍増することを目指したが、具体的な資金調達方法については、今後議論していく必要です。
・化石燃料
COP28では、化石燃料からの段階的廃止と移行に向けた議論が活発に行われました。
多くの国が化石燃料からの脱却を支持する一方、産油国はエネルギー安全保障や経済への影響を懸念し、慎重な姿勢を示しましたが、最終合意では化石燃料からの「移行」を目指すことが初めて明記され具体的な道筋については今後の議論に委ねられました。
◆途上国問題
・途上国への資金支援
COP28では、途上国への資金支援を、2025年までに年間1000億ドルに倍増することを目指しました。これは、途上国が気候変動対策を実行するために必要な資金を支援することを目的としたものです。しかし、具体的な資金調達方法については、今後議論していく必要があるため、課題が残されています。
・適応策支援
COP28では、途上国への適応策支援についても、強化することを目指しました。適応策とは、気候変動の影響に適応するための対策です。具体的には、海面上昇対策や干ばつ対策などがあります。
・先進国による約束の履行
COP28では、先進国による途上国への支援に関する約束の履行が課題となりました。先進国は、過去に途上国への資金支援を約束していますが、その約束が十分に履行されていないという指摘があります。
・資金の透明性と説明責任
COP28では、途上国への資金支援の透明性と説明責任も課題となりました。途上国に提供された資金がどのように使われているのか、透明性が十分ではないという指摘があります。また、資金の使途について、途上国が説明責任を果たしていないという指摘もあります。