紙パックの水・ミネラルウォーター ハバリーズTOP » NEWS » メディア掲載 » VOGUE CHANGE さんにてハバリーズCEO 矢野玲美インタビュー

VOGUE CHANGE さんにてハバリーズCEO 矢野玲美インタビュー

矢野玲美 remiyano

VOGUE CHANGE にて掲載!

株式会社ハバリーズ 代表取締役社長の矢野玲美がVOGUE CHANGE の取材インタビューをして頂きました!

HAVARY’S(ハバリーズ)の背景ストーリーもお話していますので、是非読んでみてください!

https://www.vogue.co.jp/change/article/women-leaders-remi-yano

紙パック入りミネラルウォーターで意識改革! 27歳の経営者、矢野玲美が目指す未来。【女性リーダーたちの挑戦】

世界中でジェンダー平等を目指す動きが加速する中、日本でもさまざまな努力がなされていることは確かだが、残念ながらジェンダーギャップ指数で見ると、日本は121位と他国のスピードに追いつけていない。しかし世界には、そんな状況を打破するべく立ち上がった女性リーダーが多数いる。社会によい変化をもたらそうと奮闘する彼女たちの戦いや生き方に光を当てるこの新連載の第一回目は、国内初となるコンパクトサイズの紙パックに入ったミネラルウォーターを製造発売する、株式会社ハバリーズ代表の矢野玲美にフィーチャー。彼女が目指す持続可能な社会とは?

今年6月に創業したばかりの株式会社ハバリーズ(Havary’s)は、国内初となるコンパクトサイズの紙パックに入ったナチュラルウォーターを8月末に発売した。環境配慮型の新しいプロダクトは、発売前から数多くのメディアに取り上げられ、その注目度の高さが窺える。このプロダクトを手掛けたのが、株式会社ハバリーズ代表取締役社長の矢野玲美だ。

技術系商社で働きながら、家業であるペットボトルのミネラルウォーター製造メーカーで役員も務めていた矢野は、商社の仕事で中東やヨーロッパを行き来する中で、海外に比べ、日本のプラスチック製品に対する環境意識の低さに危機感を覚えた。これまでの経験を活かしつつ自分にできることは何か? そう考えた結果、矢野は、紙パック入り飲料水を自ら手掛けることを決意したのだという。

今の時代の流れやニーズに応えるスタイリッシュな見た目に、持ち運びしやすいサイズ感。かわいいペガサスのコーポレートマークをプリントしたパッケージは、家族に受け継がれる水源がある大分の地名、羽馬礼(はばれい)に着想を得ている。物怖じしない快活な喋りに、チャーミングな笑顔が印象的な矢野から、次世代の働き方とビジネスに対する姿勢について聞いた。

 

──何代にもわたって、ペットボトルに入ったミネラルウォーターの製造販売業を家族経営されてきた中で、なぜ今回新事業を立ち上げたのでしょうか。

私が訪れたドバイやアメリカ、ヨーロッパの国々では、紙パックに入ったミネラルウォーターを皆がスタイリッシュに当たり前に持っていて、むしろ紙パックがメインでした。世界では脱プラスチックの流れが進んでいますが、日本はペットボトルに入った飲料水が主流です。いくらペットボトルの素材を再生プラスチックなどに置き換えたとしても、海に流出するマイクロプラスチック等は防げないのです。そこで、日本の水源の恩恵を受けてビジネスをやってきた身として、自然を守るために何かしなければいけない、と考えました。まだ日本で一般的となっていない紙パックに入ったミネラルウォーターの販売を実現することに、強い使命感を持ったのがきっかけでした。

──今回、最も力を入れたことはどんなことでしょうか。

やはり、環境問題に対するアプローチと意識改革です。そもそも水資源の豊かな日本の水って500mLのペットボトルがおよそ110円で手に入りますが、ヨーロッパでは2~3ユーロ(200~300円)します。このように世界基準と比較すると低単価で競争している日本で、水の味と品質を担保できる紙パックの開発には高い技術と新たな設備投資が必要となるため、大手メーカーは高コストの紙パックを導入したがらない現状があります。

今回、我々は日本テトラパック株式会社が開発した紙パックを採用しました。そこで改めてヨーロッパのライフサイクルアセスメント(LCA評価)でわかったのが、紙パックの環境負荷の低さです。また、森林保護の観点からもこの紙包材はFSC認証を受けていることに加え、使用後のパックはトイレットペーパー等にリサイクルされる仕組みが確立されており、サプライチェーン全体がサステナブルであることが重要だと思いました。そして、1つ購入するごとに1円を環境保護団体WWFに寄付する仕組みも導入しました。環境に配慮したさまざまなアイデアが詰め込まれた商品を選ぶことで、環境問題に対する意思表示になります。日本の美味しい水を売るだけでなく、サステナビリティという概念を売ることが、私たちの大きな目的です。

 

──新事業を立ち上げた中で、新しく気がついたことはありますか。

日本は豊かな水源に恵まれていますが、低価格競争の中で地方のメーカーは赤字経営がほとんどです。最近は、野菜農家などを中心にB to Cのビジネスが成立していますが、水は差別化をするのが難しい。しかし、今回のようにリブランディングしてきちんとプロモーションすることで、地方のメーカーでも自ら発信し、商品を広く販売できるということを示せたのは大きいと感じています。また、今では日本の貴重な水源を中国資本が買いに来ることも珍しくなく、このままでは営利主義が先行し、産業の空洞化が懸念されます。地方のメーカーが活性化することが、日本の貴重な資源を国内で守ることにもつながっていくと思います。

──男性中心のビジネスの中に一人で飛び込んで、困難だったことはありますか。

若い女性が男性中心の社会に乗り込むと、相手にされないイメージがあるかもしれません。実際、数年前は私もジェンダーギャップを感じた経験がありましたし、私より上の世代の女性たちから「大丈夫? 辛いことない?」と心配して声をかけてもらうこともありました。でも幸い、今回の事業では女性であることが理由で困ったことはありませんでした。先人の女性たちが声を上げて社会を変えてきてくれたおかげで、日本も新しい局面を迎えようとしているのかなと感じています。

物流の現場や包材メーカーは、確かに上の世代の男性が多く、10人の男性相手に私一人で営業に行くこともしばしばあります。だからといって、「女性だから頑張らないと」と思うのは自分に対する偏見にもなりますし、相手に対して変な先入観を持ってしまっては失礼。だから、女性であることを理由に身構えたりせず、ニュートラルな感じで淡々と仕事をすることで、皆、対等に接してくれています。

それ以上に、販路開拓やブランディングなどすべてが初めての経験でしたが、人の縁に恵まれて、周りにたくさん助けられました。感謝の念を常に持つこと、ジェンダーや肩書に対してバイアスを持たないことを心がけることで、いい人間関係が築けていると思っています。

 

──持続可能な社会に向けて、ジェンダー平等な会社の運営も心がけているとのことですが、具体的にはどんな取り組みをされていますか?

企業として取り組んでいるのは、ジェンダーの境界なく個々が働きやすい環境をつくることです。女性は出産や育児などのライフイベントによって、キャリアの面で遅れをとってしまうと考えがち。しかし性別による能力差はないので、フェアな就労状況を生むべく、新型コロナが流行る前からリモートワークやワーケーションといった柔軟な働き方を積極的に取り入れてきました。また、年齢や勤続年数に関係なく、仕事のパフォーマンスを評価した上で昇進昇給しているほか、育児後の女性を積極的に再雇用することで、女性の復職を推進しています。

ときには女性が自分で線引きをしてしまっていることもあるので、女性にも意識改革が必要だと思います。自信なんて、基本みんなあるようでないもの。「自信がなくて失敗しても死ぬわけじゃないので、全力でどうぞ。やらないよりやったほうがいい」と社員に伝えています。

──日本が世界のジェンダー平等の流れに追いつくために、何が重要だと考えますか。

ジェンダー平等社会に向けて、男性側も意識していると思うのですが、女性もハラスメントやバイアスを感じたときに、ちゃんと声を上げない限りは解決しないのかなと思います。違和感があったら男女ともに共有していくべきです。特にアンコンシャスバイアスはオープンにしていかないと気づくこともできないですし、解決することも難しいと思います。

──最後に、社会を変えていくべく、プライオリティを置いていることはなんですか。

地球温暖化や甚大な被害をもたらす気象災害など、環境問題は待ったなしです。だから、地球環境を守ろうという、私たちと同じコンセプトや目標を掲げて活動している人や企業と一緒に仕事をすることが、経営の上でも大切だと感じています。たとえ経済効率性の観点でペットボトルに劣っても、問題意識を持ってハバリーズを選んでくれる人たちと積極的に取引をしていきたいですし、それが社会変革や環境によい循環を生むと確信しています。そして何より、消費者一人ひとりが環境問題へ関心を持ち、持続可能な社会づくりに貢献するツールとして、ハバリーズの水が日本を代表するプロダクトとなるよう頑張っていきたいです。

矢野玲美 remiyano 女性経営者 スタートアップ sdgs 女性活躍

 

【ハバリーズについて】
公式オンラインストア:https://havarys.com/
公式インスタグラム:havarys_official
公式フェイスブック:havarys
商品および取材・掲載に関するお問い合わせ:info@havarys.com